皆様は不用品を処分するときにどんな手段を利用していますか?不用品を処分するときに便利な業者と言えば「不用品回収業者」と「リサイクルショップ」ではないでしょうか?
これら2つの業者。同じだと思っていませんか?
どちらも不用品を買い取ることが可能な業者であることに違いはありませんが、本当は大きな違いがあります。
この記事では不用品回収業者とリサイクルショップの違いについて、利用するときのポイントを含めて解説しています。違いを知ればこれからは不用品をお得に処分できるかもしれないので、ぜひ読んでみてください。
不用品回収業者とはこんな業者
不用品回収業者は、その名前のとおり、不用品を回収している業者ですが、そのサービスは多岐にわたります。まずは不用品回収業者とはどんな業者でどんなサービスを提供しているのか、くわしく解説します。
不用品回収業者のおもなサービス
業者により提供しているサービスは異なりますが、不用品回収業者はおもに以下のようなサービスを提供しています。
不用品回収・買取
一般家庭や事業者のところで不要になった物品、廃品などを回収します。
利用者はお金を払って不用品を引き取ってもらいますが、再販売できる中古ニーズの多い不用品については業者が買い取ってくれる可能性があります。
遺品整理・生前整理
不用品回収業者は、遺品整理や生前整理といった家の整理に関するサービスも提供しています。信頼できる業者には遺品整理士の資格をもつスタッフがいて、相続に関する重要な書類の探索などで依頼者をサポートしています。
生前整理は、自らが亡くなるときに備える目的で行う身辺整理です。リタイアなどを機にその後の人生を充実させることを考えて、この生前整理を行う人が増えています。
ごみ屋敷や汚部屋の片付け
ごみのためこまれた戸建て住宅や集合住宅の部屋が増えています。このような「ごみ屋敷」や「汚部屋」と呼ばれるような場所を片付けることができるのは不用品回収業者以外にありません。
不用品回収業者の特長
つづいては、不用品回収業者の特長の紹介です。
不用品を買取可能
リサイクルショップと重なるのは、実はこの部分だけです。不用品回収業者は、不用品を引き取るだけではなく、再販が可能であれば買い取ることが可能です。不用品回収業者は見積もりのときに買取品を考慮して見積書を提示します。そのため、利用者は見積もりのときまでに売れそうな物をかき集めておくといいでしょう。
料金との相殺が可能
不用品回収業者は、買い取れる不用品がある場合は、不用品の回収料金と相殺します。したがって、利用者は不用品の処分にかかる費用を節約することが可能です。
幅広い品目の不用品を買取可能
不用品回収業者は、不用品を再利用するためのルートを数多くもっているため、幅広い品目の不用品を回収・買い取ることが可能です。業者によって売却ルートは異なるものの、国内だけではなく海外に販路を開拓している業者もあります。
買い取れなくても回収可能
不用品回収業者は、買い取れない不用品でも回収することが可能です。不用品回収業者ですから当然のことですが、このあとにご紹介するリサイクルショップはこういう不用品を引き取ってくれません。
もちろん、家庭から排出される物であれば、生ごみなどを除きほとんどの品目のごみや不用品を回収することが可能です。
料金相場についても解説しています。
参考:不用品回収を業者に依頼するときの相場についてわかりやすく解説
不用品回収業者を利用するときのポイント
多くの不用品回収業者が定額制の料金を採用しています。トラックの積載スペースを基準に「積み放題」の形で料金を決めている業者が多いようです。そのため、ある程度まとまった量の不用品がないと料金が高くなりがちなので注意する必要があります。
たとえば、1~2台の大型家具や小型家電製品を処分するだけだと、たとえ売却できたとしても自治体の粗大ごみ収集サービスよりも割高になってしまうでしょう。
リサイクルショップとはこんな業者
リサイクルショップは、やはりその名前からわかるとおり「ショップ」です。皆様の街にもきっとある、不用品を買い取って販売しているショップです。
リサイクルショップの特長
リサイクルショップも幅広い品目の不用品を買い取っていますが、買取品目はショップにより異なります。そのため、事前に業者に連絡をして、処分したい不用品が買取品目に含まれているかどうか確認しておく必要があります。
リサイクルショップに不用品を査定してもらう場合は、ショップに出向くのが基本ですが、最近は出張査定をおこなっている業者も増えているようです。
リサイクルショップを利用するときのポイント
リサイクルショップを利用するときは、以下のポイントに注意しましょう。
自社販売なので査定はシビア
リサイクルショップは、不用品回収業者とは違い買い取った不用品を自社販売しています。そのため、査定基準はシビアです。
家電製品なら製造から5年が目安です。多くの家電製品の耐用年数は8~10年程度なのでこれはしかたないところです。
「美品」「ブランド」はかなり重要な要素です。ノーブランドでも査定してくれる可能性はありますが、買い取ってもらえたとしてもかなり安値になることは覚悟しておかなければなりません。
買取不可=引取不可
リサイクルショップは査定により買い取れないと判断した不用品を引き取ることはありません。「買取不可=引取不可」です。
ショップに持ち込んで査定をする場合は持ち帰る羽目になってしまうので覚えておきましょう。
不用品回収業者とリサイクルショップの違いを比較
ここで不用品回収業者とリサイクルショップの違いをまとめて比較しておきましょう。
不用品回収業者 | リサイクルショップ | |
買取品目の多さ | ◎ | ○(店による) |
査定基準 | 普通 | 厳しい |
買取不可不用品の引き取り | 可能 | 不可能 |
出張査定 | ◎ | ○ |
不用品の買取には古物商許可が必須
不用品回収業者であってもリサイクルショップであっても、不用品の買取には、都道府県の公安委員会が出している「古物商許可」の取得が必要です。
したがって、不用品の査定を依頼する場合は、事前に古物商許可を得ている業者かどうか確認することが重要です。通常は会社概要などのページに記載があります。
不用品の売却処分に利用可能なそのほかの選択肢
不用品回収業者とリサイクルショップ以外で利用可能な不用品を売却して処分する方法をご紹介します。
個人売買アプリ
フリマのスタイルで不用品を売買できるアプリの人気が高まっています。代表的なのは「メルカリ」でしょうか。メルカリ以外にも数多くのIT企業が個人売買アプリをリリースしています。値段を自分で決めて売るなら、今もっともおすすめなのはこの個人売買アプリでしょう。
ネットオークション
ネットオークションは、インターネット黎明期から存在する個人売買の手段です。最近は個人売買アプリに押されがちですが、それでも老舗の「ヤフオク!」は参加者がとても多く、オークション形式で不用品を売って処分しやすいサイトとして知られています。
地域掲示板
インターネット上の地域掲示板を利用して不用品を譲渡する人が増えています。値段を設定して売却できるほか、無料で譲渡することも可能です。
まとめ
不用品回収業者とリサイクルショップの違いについて解説しました。リサイクルショップは買取品を自社販売するので、買取品目に含まれていたとしても必ず買い取ってくれるわけではありません。その点には注意が必要です。
不用品回収業者は幅広い再販ルートをもっているため、リサイクルショップが査定しないような物でも買い取ってくれる可能性があります。
両者の特徴を踏まえたうえで、査定依頼先を決めましょう。