全国各地で問題になっている「ごみ屋敷」。広島でも、その存在が確認されています。テレビで報道されているような衝撃的なごみ屋敷ほどの状態にはなっていなくても、病気が原因でごみをためこんでしまう、とくに高齢の方は多くいらっしゃいます。
もしも身内や友達がごみをためこんでしまったらどうしますか?
しかもその身内や友達にはお金がありません。
「ごみをためこんでしまう人なんてまわりにいないよ」
そう考える人も多いかと思いますが、大きな間違いです。ごみ屋敷や汚部屋の問題は、実は誰もが巻きこまれるかもしれない問題です。
こんなとき、私たちはどうすればいいのでしょうか?
広島でごみ屋敷を片付ける方法
身内や友達がごみをためこんでしまったら、片付けるよりほかありません。自分がごみをためこんだわけではないのであなたに片付ける義務があるわけではないのですが、大切な人が、しかも病気が原因でごみをためこんでしまったとなると、できるかぎりのことをしてあげるのが人というものです。広島でごみ屋敷や汚部屋を片付ける場合、どんな選択肢があるのでしょうか。
判断基準
ごみ屋敷や汚部屋の片付けは、通常、不用品回収業者に作業を依頼して行います。なんとか人手を確保して自力で作業できるのは、ひとつの部屋だけにごみがためこまれているような場合や、規模の小さな家にごみがためこまれている場合だけです。床が見えるか見えないかも判断材料になります。
なお、水回りが傷んでいる場合は、たとえ人手を確保したとしても片付けられません。水が使えなければ拭き掃除もできないので、不用品回収業者に依頼するしか方法はありません。
助け合って自力で片付ける
親戚や友達の手を借りてなんとか自力で片付ける。この方法はまだ床が見える程度にしかごみがためこまれていない汚部屋なら可能です。自治体の通常のごみ収集サービスを利用したり、ごみ処理施設に持ちこんだりしてごみや不用品を処分します。場合によっては粗大ごみの収集を自治体に依頼することもあるでしょう。
自力で片付ける場合の問題点
・ごみの分別
自力で片付ける場合は、自治体のサービスを利用してごみを処分するため分別する必要があります。ごみ屋敷にためこまれているごみを分別するのは至難の業です。
・ごみを運ぶ車の確保
自力でごみ屋敷や汚部屋を片付ける場合は、まとまった量のごみが出るためごみ処理施設に持ちこんで処分する必要があります。しかし、そのごみを運ぶ車を確保することが困難です。軽トラックを所有している知人に頼んでも、ごみの臭いは強烈なので嫌がられる可能性が高いでしょう。となるとレンタカーですが、こちらもやはり悪臭が問題になる可能性があります。
不用品回収業者を利用する
一般家庭を対象にサービスを提供している不用品回収業者。不用品回収業者は、ごみ屋敷や汚部屋を片付けているごみの専門家です。
不用品回収業者に作業を依頼する場合は、建物の規模やごみの量、作業に当たるスタッフの数などが考慮されて料金が決まります。ある程度まとまったお金は必要になりますが、床が見えなくなるぐらいごみが積み上げられた家を、一般の人だけで片付けることは不可能です。
お金がない場合でもごみ屋敷の片付けは業者を利用するのが現実的
ご紹介したように、一定以上の規模の家や、一定以上のレベルでごみがためこまれている家を、一般の人が何人か集まっただけで片付けることは現実的ではありません。ごみ屋敷には、ゴキブリやネズミだけではなく、腐食した床や家具などの危険も隠れています。このような危険な場所で作業すること自体、一般の人にはおすすめできません。
ごみ屋敷や汚部屋の住人に経済的余裕がない場合は、一部の作業だけ手分けして行うなどして出費を抑えましょう。できる作業だけ自力でやって、あとは業者にまかせる。これがもっとも現実的です。
できるだけお金を節約してごみ屋敷の片付けを業者に依頼する方法
できるだけお金を節約しながらも不用品回収業者に片付けを依頼するにはどうすればいいのでしょうか?予算があまりなくても、少し工夫をすればかなりの仕事を業者にまかせられる可能性があります。
不用品を買い取ってくれる業者を選ぶ
ごみ屋敷の中にあった家財は傷んでいることが多いのですが、それでも売却できる品が含まれている可能性があります。不用品回収業者のなかには積極的に不用品を買い取っている業者もあるので、こういう業者を利用すると、売れた分だけ処分費用を安く抑えることが可能です。
地域を知る優良不用品回収業者に依頼する
全国にネットワークを持つ不用品回収業者よりも、地域をよく知る地元密着型の不用品回収業者に依頼したほうがお金を節約できる可能性が高まります。全国ネットの場合、少し離れた場所にある業者が仕事を担当することがあり、そうなると見積もりの金額が高くなりがちです。
ごみ屋敷の片付けを依頼する不用品回収業者選びのポイント
不用品の買取が可能で、地域に密着してサービスを提供している不用品回収業者。節約しながらも業者に依頼するなら、このような特徴を持つ業者がベストです。しかし、これだけだと該当する業者はたくさんあります。
ここからは、さらに業者を絞りこむためのポイントをご紹介します。
利用したいサービスを事前に決めておく
不用品回収業者は、ごみ屋敷の片付けに関連し、ハウスクリーニングなどのオプショナルサービスも提供しています。ごみを片付けただけの家は、まだ人が住める状態にはなっていません。床や水回りが傷んでいたらリフォームする必要があります。そのため、片付けたあとのことも考えて、業者に依頼したい作業を事前に決めておくことが重要です。
複数の業者に見積もりを出してもらう
不用品回収業者を利用する場合、複数の業者に見積もりを依頼することは普通です。見積もりの度に立ち会わなければならないという短所もありますが、できるだけお金を節約しなければならないのですから仕方がありません。複数の業者の見積もりを比較して、もっとも安い業者を選ぶ…本当はそうしたいところですが、「なぜ安いのか?」その理由を必ず確認、理解してから業者を選びましょう。
作業内容をきっちり確認しないと、その見積もりが本当に安いかどうかはわかりません。
もしも、ほかの業者よりも極端に安い見積もりを提示してきた業者があったとしましょう。作業内容はほかの業者と変わりません。
「うちは広告宣伝費をかけていないので料金を安くできます」
「うちは作業員の数が少ないので料金を安くできます(でも、作業に少々時間がかかります)」
などと業者が説明してくれるのであれば、その影響を考慮して業者を選べばいいでしょう。明確な説明がない場合、その業者を選ぶのはあまりおすすめしません。
ごみ屋敷の片付けにかかる料金の目安
間取り | スタッフの数 | 費用の目安 |
1R 1K | 2人 | 35,000円~ |
1DK 1LDK | 2~3人 | 55,000円~ |
2DK | 3人 | 80,000円~ |
2LDK | 3~4人 | 100,000円~ |
3DK | 4人 | 140,000円~ |
3LDK | 4~5人 | 160,000円~ |
4LDK | 5人以上 | 180,000円~ |
5LDK~ | 5人以上 | 200,000円~ |
まとめ
もしも大切な人が病気になって部屋にごみをためこんでしまったら…あまり考えたくはありませんが、超高齢化社会となった今の日本では、誰もがごみ屋敷や汚部屋といった問題に巻きこまれる可能性があります。
ほとんどの場合、ごみ屋敷や汚部屋を業者に依頼せずに片付けることは困難です。
「できることは自力でやって、あとは業者にまかせる」
これが重要です。