広島でも確認されている「ごみ屋敷」。テレビなどのメディアでも取り上げられることが多いので、多くの皆様がごみ屋敷の存在を認知されていることと思います。
ごみ屋敷はさまざまな要因で作り出されており、その根底にあるのは日本社会の高齢化です。
この記事では、ごみ屋敷が周囲に与える影響(問題)やごみ屋敷化を防ぐ方法を解説しています。今や誰もが巻きこまれてもおかしくなくなったごみ屋敷について知っていただければ幸いです。
ごみ屋敷に端を発する問題
各地で問題になっているごみ屋敷。「問題になっている」ということは、その存在が地域や地域の人たちにとってリスクになっているということです。そこにごみ屋敷があることで、周囲にはどんな問題が起こっているのでしょうか?
悪臭
ごみ屋敷のごみには、当然のことながら「生ごみ」も含まれています。ごみ屋敷がメディアで取り上げられるときも、リポーターが「何かすえたような臭いがします」と言っているのを耳にします。
悪臭の原因になるのは生ごみだけではなく、ほとんど飼育放棄されたペットの糞尿が原因になっていることもあります。
悪臭が近隣に漂えば、近隣住民は外に洗濯物を干すこともできませんし、窓を開けることもできません。
人に害を及ぼす虫や動物が寄ってくる
悪臭が漂えば、そこには人に害を及ぼす虫や動物が寄ってきます。代表的なのはゴキブリやダニ、ネズミですね。近年、増えているアライグマなどの外来動物も寄ってくる可能性があります。
ごみ屋敷にこれらの虫や動物が寄ってくると、やがて近所を徘徊するようになります。そうなると、近隣の家にまで侵入するのは時間の問題です。虫や動物が食い荒らした食べ物のカスや糞尿も、近隣にまき散らされることになるでしょう。
健康が脅かされるリスク
病原菌を運ぶこともある虫や動物が徘徊するようになると、ごみ屋敷に住む人だけではなく、近隣に住む人の健康が脅かされる可能性があります。
倒壊
ごみがためこまれた家の中。ごみしか見えないのでその下はどうなっているのかわかりません。このようなごみ屋敷を片付けるために不用品回収業者が足を踏み入れると、時に驚愕の光景を目にすることがあります。ごみの下の床が腐って抜けてしまっている…もちろん、これだけで建物が倒壊するわけではありませんが、誰も住まずにごみだけためこまれているような家の場合は、すでに半分ぐらい崩れていることもあり、とても危険です。
火災・放火
ごみ屋敷には、可燃性のごみもたくさんためこまれています。そこで生活している人は、そんな場所で火や電気を使っているわけですから火災のリスクがあります。コンセントやプラグにたまったごみから発火するトラッキング現象による火災も心配されます。放火の標的になるおそれもあります。
ごみ屋敷住人とのいさかい
ごみ屋敷があることで近隣住民はこんなにも迷惑を被るのですから、当然、ごみ屋敷住人との間にいさかいが発生することになります。
ごみ屋敷化を防ぐ方法
メディアに取り上げられているごみ屋敷。皆様も1度や2度はそんな報道を見たことがあるかと思います。報道のなかのごみ屋敷は、「ごみ屋敷の中のごみ屋敷」という言葉が完璧に当てはまるごみ屋敷です。ごみ屋敷の住人は、メディアのなかでは多くの場合、「何か変わった人」という位置づけになっているようです。
しかし、広島にあるごみ屋敷のすべての住人がそういう位置づけの人たちではありません。実際は病気やけがで体を自由に動かすことができなくなったためにごみをためこんでしまった人も多いのです。そのため、周囲にいる人たちが気づいてあげることで、ある程度、ごみ屋敷化は防げます。
ごみ屋敷化の原因を知る
冒頭で触れたとおり、今の日本にあるごみ屋敷や汚部屋がつくられる原因として無視できないのは「高齢化」です。超高齢化社会ともいわれる日本。伴侶を亡くし、高齢になってからひとり暮らしを余儀なくされる人もいます。高齢になれば誰しも体力が衰え、けがや病気もします。
ごみ屋敷化の原因として、認知症や精神疾患などの心の病も挙げられます。体を自由に動かすことができなくなってくると、外出したり、近所の人たちと交流したりすることを避ける人もいます。
高齢化にともなうけがや病気がごみ屋敷問題の根底にあるということは、誰もがこの問題に巻きこまれかねないということです。高齢の親御さんや親類が、気づいたらごみをためこんでいた、ということは十分にあり得ます。
では、どうすればいいのか?
ただ、ごみ屋敷化を防ぐとなると、それはかんたんではありません。親御さんの場合は、少し交流を増やし、変化がないか感じ取る努力をするぐらいかもしれません。
物が増えてきたら要注意
高齢者はとくに物を大切にする傾向があります。しかし、ある部屋にだけ「不要に見える物」が置かれているような場合は注意が必要です。根気が必要ですが、「私も断捨離を始めた」などと言って、本人の気持ちをゆっくり動かしてあげるといいでしょう。
まとめ
ごみ屋敷化を防ぐことはかんたんではありません。今や誰もが直面することになるかもしれないごみ屋敷問題。高齢の親御さんや親類だけではなく、自分がごみ屋敷の主になってしまうことも十分にあり得ます。
広島えびすサポートは、ごみ屋敷の片付けだけではなく、不用品回収でごみ屋敷化を未然に防ぐためのお手伝いをしています。広島でごみ屋敷や汚部屋の片付け・整理にお困りの方は、ぜひご相談ください。