包丁は刃物なので、処分しにくいというイメージを持たれる方が多いと思います。たしかに包丁がごみ収集場所にむき出して捨てられていたとしたら危険極まりないのですが、実際、包丁はほとんどの自治体で、通常収集にて処分することが可能です。この記事では広島県で包丁を処分する方法を、注意点も含めて解説しています。包丁の処分をお考えの方は、ぜひ読んでみてください。
包丁の分別区分は自治体によりまちまち
広島県内の主な自治体では包丁を通常のごみ収集で捨てられますが、分別区分はまちまちなので、まずはお住まいの自治体における分別区分を確認しなければなりません。ここでは広島市、福山市、三原市、尾道市、東広島市、廿日市市、呉市の各自治体における分別区分と処分方法を紹介しておきます。
広島市では「資源ごみ」
広島市は、包丁を「資源ごみ」の分別区分に指定しています。「資源ごみ」の収集日は各地域に月2回設定されているので、この日に包丁を処分することが可能です。刃の部分は厚紙や新聞紙でしっかり包み、「危険」と書いてから収集場所に出してください。
福山市では「不燃(破砕)ごみ」
福山市は、包丁を「不燃(破砕)ごみ」の分別区分に指定しています。「不燃(破砕)ごみ」の収集日は地域に月1~2回設定されているので、この日に包丁を処分することが可能です。包丁を出す際は危険がないように新聞紙などで必ず包んでから袋に入れ、「キケン」と書いた紙を貼っておきます。
三原市では「不燃ごみ」
三原市は、包丁を「不燃ごみ」の分別区分に指定しています。地域に設定されている「不燃ごみ」の収集日に出せますが、ほかの不燃ごみといっしょに出すのではなく、別に出す必要があるので注意しましょう。
包丁を出す際は厚紙などでしっかり包んだあと、さらにダンボール箱や厚手の紙袋に入れ、「危険」と書いておきます。
尾道市では「もやせないごみ」
尾道市は、包丁を「もやせないごみ」の分別区分に指定しています。地域に設定されている「もやせないごみ」の収集日の朝8時30分までに、決められたごみステーションに出すことで処分することが可能です。刃の部分は、危険がないように厚紙などでしっかり包んでおきましょう。
東広島市では「危険ごみ」
東広島市は包丁を「危険ごみ」の分別区分に指定しています。「危険ごみ」の収集日は各地域に年2回しか設定されていませんが、この日に包丁を処分することが可能です。刃の部分を厚紙などでしっかり包み、「キケン」と書いて市指定のオレンジ色のごみ袋に入れて出します。
廿日市市では「小型及び複雑ごみ」
廿日市市は、包丁を「小型及び複雑ごみ」の分別区分に指定しています。厚紙などに包み、「危険」と書いてから、市指定の緑色のごみ袋に入れて「小型及び複雑ごみ」の収集日に出してください。小型及び複雑ごみの収集日は、各地域に月1回設定されています。
長さが30cmを超える包丁は「大型ごみ」なので処分方法が異なります。大型ごみに該当する包丁を処分する際は、まず、コンビニやドラッグストアなどで「大型ごみ処分手数料納付券(200円)」を購入してください。その後、危なくないように厚紙などでしっかり包んだ包丁に納付券を貼り、各地域に月1回設定されている大型ごみの収集日に出します。
呉市では「不燃ごみ」
呉市は、包丁を「不燃ごみ」の分別区分に指定しています。厚紙などで安全な状態にしたうえで、包丁であることがわかるように明記し、市指定の青色のごみ袋に入れ、各地域に毎週設定されている「燃えないごみ」の収集日に出します。
包丁を処分する際は「安全」を強く意識
広島県では、ご紹介した自治体以外でも、基本的には自治体のごみ収集サービスを利用して包丁を捨てることが可能です。しかし、やはり包丁は危険物。ごみ袋に入れたとしても、包丁自体がしっかりと包まれていないと、地域の人たちや収集スタッフを傷つけてしまうことになります。繰り返しになりますが、包丁を処分する際は自治体のルールをしっかり守り、安全な状態にしてから出すことを強く意識しましょう。
包丁を処分するのではなく供養する
日本には刃物を供養する文化があります。欠けたり、さびたりして使えなくなってしまっても、物にも魂があると考えてきた日本人は刃物を供養し、また生まれ変わることにある種の喜びを感じてきたのかもしれません。たしかに包丁は主に鉄でできていますから、リサイクルできます。包丁供養は、主に刃物の産地で「いい刃」の語呂合わせになる11月8日に行われているようです。また、それとは別に昔から刃物の供養を行ってきた神社などの施設も全国に存在しています。
ご存じの方も多いとは思いますが、広島県では廿日市市の宮島で毎年3月8日、「包丁供養・包丁式」が開催されています。広島県内で飲食に携わる人たちのための儀式なので、一般の方が使っていた包丁をこの儀式で供養してもらえるわけではなさそうですが、長年、愛着をもって使ってきた包丁を処分するのであれば、供養という方法を考えてもいいかもしれませんね。
広島県では不用品回収業者を利用して包丁を処分することも可能
広島県では、不用品回収業者を利用して包丁を処分することも可能です。しかし、包丁だけを処分するのであれば当然、自治体の収集サービスを利用したほうが安あがりなので、遺品整理や空き家の片付け、大掃除など、処分する物品がたくさん出る機会に不用品回収業者を利用しましょう。
遺品整理や空き家の片付けでは、家電製品や家具など、処分するとはいえまだまだ使える物もたくさん出るはずです。不用品回収業者は再販可能な不用品なら買い取ってくれるので、買取品が多くなればなるほど、処分費用を抑えられます。
まとめ
捨てにくいイメージのある包丁ですが、基本的には「燃えないごみ」として自治体の収集サービスを利用してかんたんに処分することが可能です。ただし、広島県の自治体の中には、廿日市市のように大きめの包丁は大型ごみとして、お金を余計に払って処分しなければならない自治体もあります。包丁を処分する際は、お住まいの自治体における処分方法をしっかり確認したうえで、安全第一で決められた場所に出すことを心がけてください。
長年使ってきた愛着のある包丁は、包丁供養に出すことを考えてもいいでしょう。供養された包丁は鉄に帰りリサイクルされるので、安らかな気持ちで包丁とお別れできるのではないでしょうか。