遺品整理で捨てていけないものを専門業者がわかりやすく解説

遺品整理を始める際は、ただ始めるのではなく、とっておくものと捨てるものを頭に入れてから始めるようにしましょう。遺品を整理していると、意外なところから現金などの貴重品が発見されることがあります。現金を捨ててしまうことなど、通常は考えられないことですが、「へそくり」のような隠し財産を持っている方は、特に高齢者には多いので注意が必要です。この記事では遺品整理で捨ててはいけないものを紹介しています。遺品整理にとりかかろうとしている方は、ぜひ参考にしてください。

遺品整理で捨ててはいけないものを捨てないために

遺品整理で捨ててはいけないものを捨てないために、まず行うべきは「遺言書」の捜索です。

遺言書には、不備がないかぎり法的な効力がありますから、捨ててはいけないものを特定するためにも、まずは遺言書を探しましょう。

遺言書には、相続に関わることが書かれている可能性が高いですし、特定の物品を指して「これは捨てないでとっておけ」などの指示がある場合もあります。このような物品を捨ててしまっては大変です。

故人が遺言書の保管先を伝えてくれていれば、ご遺族が苦労することはありません。できれば生前に、遺言書について確認しておくことが重要です。

遺品整理で捨ててはいけないもの

それでは、遺品整理で捨ててはいけないものをご紹介しましょう。遺品整理を行うことなど、そうたくさんあることではないので、多くの方は戸惑ってしまうはずです。そのため、冒頭で触れたとおり、とっておくものと捨てるものをはっきりさせておく必要があります。

現金

現金を捨てるなんて普通は考えられませんが、遺品整理においては「へそくり」の存在を考慮して、注意深く整理を進める必要があります。人間とは考える生き物ですから、故人がまったく予想外のところにへそくりを隠している可能性も考え、特にタンスや仏壇の内部、机の引き出しなどは入念に調べるようにしましょう。

鍵

鍵は、基本的に大切な物品を保管する場合に使います。そのため、鍵を見つけたら、鍵だけをひとつの場所にまとめて保管しておきましょう。どこの鍵なのか特定しがたい鍵も出てくるかもしれませんが、その場所には相続においても重要な物品や書類が保管されている可能性があります。特定できない場合は、鍵を扱う専門店に聞いてみると、何らかのヒントが得られるかもしれません。

通帳

銀行の口座は、名義人が亡くなると凍結されます。凍結されると、遺族といえども手続きを経ないと口座内の現金を引き出すことはできません。

通帳は、凍結を解除する手続きの際に必要なので、印鑑証明やキャッシュカードとともに、必ずとっておきましょう。

印鑑

印鑑は、各種サービスの解約など、遺品整理の一環で必要になるので捨ててはいけません。故人が会社を経営していた場合は、社印など、会社関係の印鑑もあるので、必ず確保しておきましょう。

身分証明書など

運転免許証やパスポートをはじめとする身分を証明する書類は、発行した機関などに変換する必要があります。そのため、見つけたら必ず保管しておきましょう。

領収書、郵便物など

公共料金の引き落としなどの際に送られてきた領収書や支払い通知書などを含む郵便物は、後々、確認のために必要になることがあるので捨てずにとっておきましょう。

なお、故人宛ての郵便物をとっておくと、交友関係を知る手がかりになります。

デジタル遺品

パソコンやスマホには、重要なデータが残されている可能性があります。また、故人がパソコンやスマホからネットバンクや証券会社などと取引をしている可能性があるので、それらに関してもしっかり整理しなければなりません。ただし、ロックを解除するのは至難の業です。繰り返し誤ったパスワードを入力してしまうと完全にロックされてしまう可能性があるので、困ったら専門の業者に相談しましょう。