パソコンは「小型家電リサイクル法」の対象製品です。パソコンを含む使用済みの小型家電製品の内部には、「都市鉱山」とも言われるほどに貴重な資源が大量に含まれています。これらをしっかり回収して有効利用するため、小型家電のリサイクルに力を入れている自治体は広島県内にもあります。ただし、パソコンを処分する方法は、リサイクルの枠組みを利用したものだけではありません。この記事では、広島県内で可能なパソコンの処分方法を解説しています。個人情報が含まれるため、かつて使っていたパソコンを捨てずにそのままにしている方もいらっしゃると思いますので、ぜひチェックしてください。
広島県内すべての自治体に共通するパソコンの処分方法
不要になったパソコンは、メーカーが回収してリサイクルすることになっています。そのリサイクルの枠組みを仕切っているのが一般社団法人「パソコン3R推進協会(以降、PC3R)」です。PC3Rのリサイクルの枠組みを利用することで、不要になったパソコンをメーカーに戻すことができます。
PC3Rの枠組みを使ってリサイクルできるのは、「デスクトップパソコン」「ノートパソコン」「液晶ディスプレイ一体型パソコン」「CRTディスプレイ一体型パソコン」「ディスプレイ(CRT・液晶)」です。PCリサイクルマーク付きの製品については回収再資源化料金を支払うことなく処分できますが、付いていない製品に関しては、ユーザーがこれを負担する必要があります。
PC3Rの枠組みを利用してパソコンをリサイクルする手順
・手順1:メーカーに回収申込
パソコンメーカーのリサイクル受付窓口に連絡してパソコンの回収を依頼します。
参考:PC3R メーカー検索
https://www.pc3r.jp/#archo_nel
・手順2:回収再資源化料金の支払い
PCリサイクルマークが付いていない製品の場合は、回収再資源化料金支払用の振込用紙が送られてくるので、コンビニなどで支払います。PCリサイクルマークの付いたパソコンの場合、このプロセスはありません。
・手順3:エコゆうパック伝票が届く
エコゆうパック伝票が届くので、梱包したパソコンに貼り付けます。
・手順4:パソコンを発送
郵便局へ出向き(もしくは集荷を依頼して)、パソコンを発送してください。
PC3Rでは、すでに消滅してしまったメーカーや自作パソコンの回収も行っています。詳しくは、PC3Rのホームページで確認してください。
・一般社団法人パソコン3R推進協会
広島県内主要自治体によるパソコンリサイクルへの取り組み
広島県内には、パソコンリサイクルに独自に取り組んでいる自治体もあります。主な自治体の取り組みについてご紹介します。
広島市の取り組み
広島市は、区役所など市内10ヶ所に回収ボックスを設置して小型家電のリサイクルを行っています。投入口(15×30cm)を通るノートパソコンであれば回収ボックスからリサイクルに回すことが可能です。
福山市の取り組み
福山市は、市役所本庁舎にある廃棄物対策課と市内にある環境センター、福山市リサイクルプラザでパソコンを含む小型家電の回収を行っています。詳細は福山市のホームページで確認してください。
・福山市 家庭用パソコンの出し方
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/kankyo/243721.html
三原市の取り組み
三原市では、自治体独自の取り組みによるパソコンの回収は行っていません。
尾道市の取り組み
尾道市も三原市同様、自治体独自の取り組みによるパソコンの回収は行っていません。
東広島市の取り組み
東広島市は、市庁舎や出張所、支所に小型家電用の回収ボックスを設置しています。投入口(18×40cm)を通るノートパソコンなら、回収ボックスからリサイクルに回すことが可能です。
廿日市市の取り組み
廿日市市は、市役所に小型家電の回収ボックスを設置しているものの、パソコンは受入対象外です。
呉市の取り組み
呉市は、市役所本庁舎や各市民センターに回収ボックスを設置して小型家電を回収しています。40×20cmの投入口を通る大きさのノートパソコンなら、回収ボックスからリサイクルに回せます。
家電量販店もパソコンを回収
広島県内にある家電量販店でもパソコンの回収を行っています。制度の詳細については、お近くの家電量販店に直接おたずねください。
パソコンの処分に不用品回収業者を利用
一般家庭にある不用品を回収・処分している不用品回収業者を利用してパソコンを捨てることも可能です。
PC3Rの枠組みを利用すれば、確実にメーカーまでパソコンを届けることができます。しかし、PC3Rの枠組みでは、マウスなど、一部の同梱機器を除き、パソコン周辺機器を同時に処分することはできません。マウスであっても、あとで購入した製品であれば対象外です。このように、PC3Rの枠組みにはパソコン以外の機器は引き取ってくれないという難点があります。通常、パソコンを処分する場合、記憶媒体、アダプター、USBケーブル、スキャナなどの不用な物が出てくるのですが、これらは別に処分するしかありません。不用品回収業者ならすべてまとめて処分を依頼できます。
広島えびすサポートはパソコンの買取も可能
不用品のリユースとリサイクルを進めている「広島えびすサポート」では、パソコンの買取も行っています。処分するとはいえ、まだまだリユースできるパソコンなら、売却して新しいユーザーに使ってもらうことも地球にやさしいことに違いありません。パソコンや周辺機器のほかにも家電製品などの不用品があれば買い取れる物品も増えるので、お得に不用品を処分できます。パソコンの処分をお考えの方は、広島えびすサポートまでご連絡ください。
パソコンを処分する際はデータ消去を
パソコンの内部にある記憶装置に存在するデータは、パソコンがこわれていたとしても、実はかんたんに読み取ることが可能です。パソコンを初期化すると、表面上は昔のデータは消えてしまったように見えますが、この場合も悪意のある人間の手にかかればかんたんに読み取られてしまいます。そのため、パソコンを処分する際は、自らの手でデータを消去しなければなりません。
一般の方が自力でデータ消去を行う場合は通常、「データ消去ソフト」を使用します。「消去」とはいうものの、意味のないデータを書き込むことによりデータを読み取れなくするソフトではありますが、今はフリーソフトもあるので、起動するパソコンの場合は必ずデータを消しておきましょう。
ただ、処分を考えるぐらいのパソコンですから、起動しないものも多いと思います。その場合は、記憶装置自体を破壊するしかありません。ハードディスクを外してハンマーで叩くだけなので自力でできない作業ではありませんが、やり方を誤ると怪我をするおそれがあるので、細心の注意を払って作業してください。
まとめ
こわれたパソコンでも、その内部にはたくさんのパーツが使われており、その多くはリサイクルすることが可能です。とても貴重な物質も含まれているので「都市鉱山」とも呼ばれる小型家電製品。広島県内の自治体は、パソコンを単体で処分する場合はPC3Rのリサイクルの枠組みを利用する方法を市民に推奨するとともに、自治体によっては独自の回収ルートを設けてパソコンを含む小型家電を回収しています。
ただ、PC3Rや自治体の回収ルートを利用する場合、パソコンと一部の周辺機器は処分できますが、すべての周辺機器を処分することはできません。不用品回収業者を利用すれば、パソコン、周辺機器、家電製品など、不用品をまとめて処分することが可能です。
これまだに広島えびすサポートではかずがのパソコンの回収の実績がございます。下記の実績紹介もご覧下さいませ。